2012年12月05日

ボブ・マーリー/ルーツ・オブ・レジェンド

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2012米/英 ケヴィン・マクドナルド

レゲエの神、ボブ・マーリーのドキュメンタリー映画です。
彼が、出身のジャマイカだけでなく、世界に、
レゲエという芸術で、世界中の想いを説き、道標を与えた像と、
世界を魅了した姿を、余すことなく伝えています。

音楽素人が観ても貴重な記録が満載なのがわかりますし、
彼と歩んだ、彼と生きた最も近い人達の生の証言で、
彼の人生を追うのではなく、
彼を通して、これまでの世界の来た道と今を考えさせるカタチで提示します。

神の申し子の様なボブ・マーリーで、
その存在していた奇跡のような軌跡が十二分に伝わります。
傍らでは、人らしさの苦悩もしっかりと織り込まれています。
だから、やっぱり彼は求められて来た者とも思えて来ます。
それは置いて置いて、
映画は、単なるボブ・マーリー紹介で承認を得るではなく、
彼の生き様で、もう一度個々人の今を観て欲しいというメッセージを、
私は受けました。

それは映画の本懐ではないかもしれません。

でも受け手の一人としては、
それ程にボブ・マーリーを描いた映画というよりも、
彼が何故このように生きた、産まれた、
彼のあのステージは何を、今それをライブではなく、
でも熱くスクリーン越しに魅せるその意図を感じます。

まさに、混迷の中で芯(あくまで個人の大切にするもの)を、
受け手に確認を迫ることが求められた鑑賞でした。


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