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【spac演劇】守銭奴 あるいは嘘の学校 ジャン・ランベール=ヴィルド 演出

主人公のアルパゴンは筋金入りの守銭奴。それに加えて息子と恋人を取り合う父親。劇はアルパゴンと彼の周りの彼に振り回される輩たちの使い喜劇です。
もう年老いてきていいるアルパゴンが金に執着するその気持ちは解らないでもないですが、それが目に余ります。そして恋人を巡ってなぜ息子と確執するのか?
そのどの行為もあまりにも大人げない。
死への不安でカネが頼りなのか、若い妻を娶ることが安寧をもたらすからなのか、そのアルパゴンの心は大きな喪失の埋め合わせなのでしょう。それは亡くした妻の存在ではないでしょうか。
妻は親とも子とも違った特別な存在です。その喪失はどんなモノでも埋め合わせができない、それに抗っているアルパゴンの姿は愛おしくもみえました。
それはおいておいて、このアルパゴンと出てくる輩たちの滑稽さがご機嫌の喜劇に仕上がってました。
演出のジャン・ランベール=ヴィルドも言及していましたが、spacの俳優はじめ裏方のみんなが、この劇の演出の意図を十二分に理解し具現化しているとのこと。
納得できました。