2012年08月05日
女の歴史 1963日 成瀬巳喜男

昭和10年位から昭和40年位までの東京と、
戦前戦後の混乱に巻き込まれ、
夫を戦争で亡くし、一人息子までも亡くす悲劇の女性の物語です。
まず、戦前から戦後間もなくにかけてのセットが素晴らしいです。
(他の成瀬作品同様ですが、際立っています)
そして、主演の高峰秀子は本当に素晴らしい。
他にも充実の役者陣です。
悲惨な出来事が続くのですが、
主人公の義母役の賀原夏子のコメディーな演技が、
場を和ませるのと同時に、真実味を感じさせる演出です。
戦前から迷走し、敗戦で価値観が変わり、
そして混乱、そして立ち直る日本の姿も、
この映画に出てくる強くて逞しい女の姿と重ねているようです。
ラストも生きる辛さを切り抜けることの貴さと、
希望が込められています。
鑑賞後もジーンと来る映画です。
幕末太陽傳 1957日 川島雄三
ジョーカー 2019米 ドット・フィリップス
たかが世界の終わり 2016加/仏 グザヴィエ・ドラン
ア・ゴースト・ストーリー 2017米 デヴィッド・ロウリー
長いお別れ 2019日 中野量多
郵便配達は二度ベルを鳴らす 1942伊 ルキノ・ヴィスコンティ
ジョーカー 2019米 ドット・フィリップス
たかが世界の終わり 2016加/仏 グザヴィエ・ドラン
ア・ゴースト・ストーリー 2017米 デヴィッド・ロウリー
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Posted by いもたつ at 08:18│Comments(0)
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