2012年04月06日

雨月物語 1953日 溝口健二

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2度目の鑑賞です。
1度目以上に音楽とカメラの良さを感じます。
特にカメラと構図です。見事です。

1度目と同じく田中絹代に惹きつけられます。
1度目以上に、京マチコの表情に、
この女優の映画に合わせた役そのものの姿に感心します。

愚かな男二人が改心するという単純な話なのですが、
男が持った分不相応の野望に、
想像すら出来ないほどの代償が必要だったことが、
今回は痛く刺さりました。

この映画は現実ではない設定で、
それをあらゆる手段でリアルに描いています。
単純で当たり前の教訓であるがゆえに、
それが遠まわしに、けれど鋭く突かれる感じです。

神話ができていく行程のように思えてなりませんでした。


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