2011年04月30日

ロゼッタ 1999白/仏 リュック・ダルデンヌ

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何があっても、誰が何を言おうとも、
この一線だけは引かない。それをすれば全てが壊れるから。

主人公の少女ロゼッタは、貧しく閉塞感の中で自分の力だけで
生きています。
母と友人は一線を超えて生活しているのが許せません。
身近にいるから反面教師で、ロゼッタは頑なな生き方ができます。

不安定なカメラはロゼッタと一緒に日常をただ映すだけ。
彼女の生活を見せられるだけ。
大上段に、社会が、国が、教育が、などと言う事はない。
ただ、ごく普通の生活を勝ち取るために必死な少女が、
日々どうしているかを見せるだけです。

自分にも心の中に燃えている炎があることを、
ロゼッタがお腹が痛くなるのと同じあたりにあることを、
見ていて熱くなりました。

ラストはロゼッタが涙します。
今まで決して人前では見せない涙をみせます。
ロゼッタが幸せななるか不幸になるかはわかりませんが、
分岐点が来たから映画は終わりました。


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