2018年09月02日
腑抜けども、悲しみの愛を見せろ 2007日 吉田大八

4人の登場人物が抱く家族像の違いとそれぞれのキャラクターを繋ぎ合わせて出来上がった、辛辣なブラックコメディで、処女作ながら吉田大八監督を絶賛できる内容です。
舞台は携帯電話が繋がらない田舎村、宍道(永瀬正敏)と嫁の待子(永作博美)と宍道の義妹の清深(佐津川愛美)の元へ里帰りした宍道の義妹で清深の実姉の澄伽(佐藤江梨子)が引き起こすひと騒動です。
4人共々とても濃い人物。ステレオタイプの田舎の家族はこうであるを築こうと足掻くのが家長の宍道、天涯孤独であったけれど結婚斡旋所で紹介されたことで家族を持てた待子には、家族はそれはそれは宝物で、宍道に虐待されてもその天然のキャラも手伝い幸せ一杯。女優を夢見る澄伽は、徹底的に自分は悪くないを貫く性悪女、もちろん努力とは無縁、宍道にカネをせびります、容姿端麗だからそれを武器に出来るから始末が悪い。そんな歪な家族を虎視坦々と漫画にする清深は影の主人公。
帰郷してもねちねちと清深を甚振る澄伽は4年前に、清深にホラー漫画の題材にされて村の笑い者にされたから(その漫画は入賞)。その澄伽が田舎でやることは女優の夢に縋ることです。また何故か澄伽に追い込まれるのは宍道で、それは彼女のハニートラップに掛かっていて身動きが取れないからです。
ということでユーモアが散りばめながらシリアスな展開に、宍道が追い込まれて自殺です。ここから話は急展開。
逆転に出る清深、それでも負けない澄伽、あくまで家族を持ったことが幸せで仕方ない待子です。
家族から「腑抜け」が消失しても強かな女達はあくまでも自分を貫きます。彼女達は自分が抱く家族を自分に合わせるのです。
面白かったです。
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Posted by いもたつ at 08:44│Comments(0)
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