2017年10月11日

ペーパー・ムーン 1973米 ピーター・ボグダノヴィッチ

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面白い映画なのですが、あの可愛いアディの行く末が心配になります。まあ、それほど映画内に入りこんだということでしょう。

舞台は大恐慌の影響下の西部、母を亡くした9歳のアディ(テイタム・オニール)は母の友人で詐欺師のモーゼ(ライアン・オニール)に連れられて、ミズーリ州へ。そこには唯一の親戚の叔母がいるからですが、その間の珍道中です。

新聞の死亡欄を見て、一ヶ月前に夫に妻へのプレゼントの聖書を頼まれ(奥さんの名前入りにする)それを届けに来た。という押し売りです。
その詐欺がばれそうになった所をアディの機転で切り抜けたところから、コンビに。アディが時に子供を武器に、時に大胆に、頭がキレルことから、結構儲けます。

そうなるとだんだんエスカレートして大仕事をするようになり、とうとうしっぺ返しです。

モーゼはコンビを組むのは潮時と考え、アディを叔母の下へ届けるのですが、二人はもう、本当の父娘のようになっていて。という話です。

とにかくアディが可愛い。やっていることは詐欺なので手放しでは褒められませんが溌剌としています。また、大人のモーゼに面と向かって自分の主張を通すかと思えば、女らしい面もあり、一人の女としてモーゼに見て貰いたい気持ちもあり、そんなアディを見ているだけでハラハラもするし、応援したくなります。

でもやはり、まだ先がある身ですから、叔母の下でこの後は育って欲しかったですね。
どうしても一時の感情でモーゼとの別れは辛いですが、あのままでは詐欺人生で、そこそこ儲けて、また大きなヤマではやらかしそうですし、あの頭の良さはやっぱり正攻法で活かして貰いたいという親心が働いてしまいました。


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