2015年03月23日

6歳のボクが、大人になるまで 2014米 ルチャード・リンクレイター

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皆年を取ります。
この映画は、生きていること、それは時間が経過していたことを、そのままズバリ、
主人公を6歳から12年間追って出来上がっています。

よくやったものです。
だれもが潜在的に感じている時間経過を、本当に時間をかけて、3時間弱観客に見せて生きることと時間を目の当たりにさせますから、こんなに説得力がある映画はありません。

ラストに一瞬を大事にすることについて言及されます。
今の一瞬は今であり、いつも一瞬があります。
そして常に過去に過ぎ去っていく。

この映画は、6歳から18歳の男の子の普通の日常を淡々と映します。
私達が歩んだのとほぼ同じ生活です。
生きることは残酷です。
出会いがあり、別れもあり、いつの間にか年を取り、死を迎えます。
映画の主人公はまだ18歳ですから、これからがありますが、
同じく12年間を過ごした母や父の姿も封じ込まれていて、人生の後半の姿です。

人の一生なんて儚いものです。
だいぶ年を重ねた私としては、でも生きてきたことの素晴らしさも感じましたし、
次世代の身近な家族には逞しく生きて欲しいことを改めて願うことを、映画を見終わって想うばかりでした。


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