2013年05月08日

道 白磁の人 2012日 高橋伴明

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朝鮮併合後に韓国に渡り、
決して解り合えない民族間の根深い対立に抗した
浅川巧という人物の半生を描いています。

彼の素晴らしいところは、
小さな力しかない一個人が出来ることを
エゴでなく、それが自分の生きる道としていたことです。
彼も対立する民族が解り合えないことなんて重々承知でした。
真の友となった朝鮮人とも本当には心が通じていない、
それを受け止めるシーンは印象的です。

支配と被支配の両者の架け橋となったというのは歴史の後からの評価です。
彼はそれを目指していたわけではないでしょう。

今もそうですが、
価値観の無理やりな押し付けがあった時代です。
その環境下で「どうして?」という、人として受け止められないことを、
受け止められないとしていました。

魂の声を聞き、自分の生き方を自分で正す。
それができているかを振り返る人物像でした。


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