2012年05月04日
父の初七日 2009台 ワン・ユーリン

神道の葬儀に出席した時に仏教とは違うなと思ったことがあります。
仏教でも宗派の違いでの違いがあります。
それがお国が変わればですから、
かなり風習は違うものです。
それを可笑しくみせてくれる映画です。
けれど、故人と親族の近さ遠さで役割がそれぞれ決まるのは同じです。
そして、近ければ近いほど、葬儀の間は演じているのも同じです。
主人公は故人の娘です。
故人は53歳で亡くなっている設定ですから20歳代でしょう。
そして彼女はバリバリのビジネスウーマンです。
その彼女が田舎に帰り、古い風習の葬儀の当人として過ごす七日間です。
戸惑うギャップも可笑しいですし、
その戸惑いの中で亡き父と自分の忘れていた関係を思い起こします。
王道です。
だからコミカルで時々ほろっときます。
観ていて先が読めるのですが、
やはりラストに彼女が父を想うシーンが良かったです。
彼女の日常に父はいつもいません。存命中でも今でも。
でも葬儀が終わり数ヶ月が経ち、
ふとしたことから、想い出すことなどまずない場所で、
涙があふれ、とまりません。
これも王道ですが、感動しました。