2024年12月12日

【SPAC演劇】象 EMMA 演出



余命間もない被爆者の「病人」とそれを見舞う被爆二世の「甥」、同じ被爆者であっても、立場も考えも生き方も、世間に対しての接し方も違います。
初演は1962年、当時の観客は生々しく観劇してことでしょう。
しかしこのプロットは人の生き方として起こる世間からの重力は普遍ですし、人の弱さや譲れないものを持つ性も普遍です。
この二人の話だけではなく、「通行人」二人のやり取りや、「医者」と「看護士」「妻」の立ち居振る舞いも日常に起こる光景です。
この劇は被爆という大きな代償がもたらした大きな社会の悲劇を裏側にして、生き方を説いているように感じました。

私は1962年生まれなので、終戦から17年で産まれました。たった17年でも戦後から遠く感じるのに今は79年経っています。この戯曲の被爆は若い観客にとって遠い存在になっていなければ良いことを祈りながら観劇しました。


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Posted by いもたつ at 09:00│Comments(0)いもたつLife
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