2022年11月20日

彼女のいない部屋 2021仏 マチュー・アマルリック




映画はクラリス(ヴィッキー・クリープス)とその家族に何かが起きたことを、クラリスの目線で粛々と語られます。
このクラリス目線というのが味噌で、過去と現在の現実とクラリスの多分想像の二つの軸が交錯して示されます。
現実もクラリスが今感じている現在や彼女が振り返りたい過去の事実を映しているので、もう一つの軸の彼女の想像と遠く離れていない感触の映像です。

この家族に何が起きたのかが段々と判明していくそれまでの映像クラリスの心情であったことが痛感していきます。
そしてだからこのような構成をとったことも納得していくことになります。

造り手がクラシスの途方もない喪失感をどうすれば伝わるかを伝えようとして出来上がつています。
斬新な伝え方です。


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Posted by いもたつ at 10:00│Comments(0)いもたつLife
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