2022年05月14日

【spac演劇 ふたりの女】宮城總 演出




3年前、まだコロナ禍の前以来の「ふたりの女」3度目の観劇です。
光一はじめ心が病んだ登場人物の喪失を埋めるのが骨子ですが、今回は宮城さんの演出がとても宮城的なのを感じました。

登場人物の位置関係が高低、左右に大きく分かれます。これらはもちろん最初の観劇か変わりません。これでそれぞれの立場と親密度が表現されているのを解釈するのは同じですが、同じ場所にいない主役二人があたかもごく近くにいるという演技です。
これは何を表現しているのかを考える観劇でした。

光一とアオイと六条は実在するのかしないのか、それを暗示させる手法かとずっと思っていたのですが、実は3人は三角関係ではありますが、ふたりの女は光一を愛しているのを踏まえて、光一の愛し方がこの表現になっているように感じたのです。

翻って自分です。愛する妻や家族と相対している時、自分もこうやって接していることに気付いたのです。いつも近くにいる、それに胡坐をかいているのです。光一はふたりの女に愛されていることに胡坐をかていてるのではないか?
それを私に突き付けているように感じてなりませんでした。

それと、反体制の主張というのが背景にあることも今回感じました。だから今年の演劇祭で上演されたのではないかと推測もしました。


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Posted by いもたつ at 09:00│Comments(0)いもたつLife
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