2012年04月04日
悲しみのミルク 2008秘露 クラウディア・リョサ

母乳を通して母が抱えた恐怖が、
子に伝わる恐乳病に冒された娘の物語です。
母の悲劇を受け継いでしまい、
娘は息をしているだけの生活です。
無表情、感情の起伏もない、
絶望に支配されているようです。
ペルーの映画です。
ジャガイモがキーに冒されたなっています。
新大陸の発見からたどったペルー(ラテンアメリカ)を、
娘の生き方で肩代わりさせているようにも思いました。
葬ることが出来ない母の遺体。
満足に話もしない娘。
他人を信用出来ない性。
暗喩を感じました。
ただ、ラストは、
真っ暗なシーンから、
娘の笑顔と、ジャガイモの花です。
救われる映像でした。