2012年02月05日
晩春 1949日 小津安二郎

2度目の鑑賞です。そして久しぶりの小津映画です。
1度目はあまり映画をみていなかった頃、
そして初めての小津映画でした。
改めての鑑賞は、表面に現れた描写以外の
昭和24年の日本発のメッセージも含まれているという印象です。
多分当時としては、裕福な家族が物語の舞台で、
そこでの父と娘の関係が主として、
人間愛がさりげなく語られます。
けれど、この立場にある日本も写しているように思えるのです。
それは風景であり、茶の湯であり、能であり、
五重の塔であり、コカコーラのカンバンであり諸々です。
また、小津映画をいくつか観てきて、
彼のユーモアがこの映画でもこんなにあふれているのは
1度目では気がつきませんでした。
他の小津映画も2度目の鑑賞をしてみたくなります。
安定した完璧な映像、必要最小減の台詞は
1度目の印象以上で、
それは原節子の演技でも感じます。
ラストの笠智衆の姿は、原節子の幸せとの
ギャップとして、娘を嫁がせる父親ならばだれも胸を打つ名シーンです。
追伸
昨日は「立春」でした。二十四節気更新しました。
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