2019年08月02日

ア・ゴースト・ストーリー 2017米 デヴィッド・ロウリー



仲睦まじい夫婦が死に別れてしまいます。夫のCは妻Mのことが気がかりで成仏できません。オバQのような幽霊になりましたがMを見つめるだけです。
CはMの動向もですが、Mが家のどこかに残したはずの手紙に気をとられているのです。
さてCはどうなるか、またMは何を書き記したのか。

映画は長回しが多く、まったりとゆっくりと進みます。
その塩梅はオバQのCそのもので、ひたすらその時を、手紙の内容を知ることができるのを待っています。

映画を観ていて、自分もあのように成仏できず(しない)、幽霊になってしまうかもしれないと、この世に気が残ってしまうかもと考えずにいられませんでした。

何があっても待つしかできないオバQCはそれに浸りきっているようです。
死で別れた人のことを色々と生き残った人は考えますが、この物語は逆です。生きている人々のことを見つめます。切ない物語でした。
  


Posted by いもたつ at 09:16Comments(0)銀幕倶楽部の落ちこぼれ