2012年02月11日

幕末太陽傳(デジタル修復版) 1957日 川島雄三

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立川志らく師匠の言葉の中に、
談志師匠は、
「佐平次は居残りが好きだから居残る」とのこと。
だから病のために品川に逗留するという設定、
はご法度と言っていたようです。
確かに納得できます。
けれど、この映画はそれがキーになっています。

フランキー堺の佐平次は川島雄三監督そのもので、
その死生観が現れた傑作です。

落語を取り混ぜただけでなく、
幕末の人間模様の世界をたまらなく上手く描いた素晴らしい脚本、
それは特筆ものですが、
やっぱり監督の手腕、神が降りてきたような映画です。

役者陣も嵌っていて、
(若手はちょっと感がありますが、これもアクセントでしょう)
人情劇として心を打ちます。

とてもカッコいい佐平次ですが、
どこまでも心が醒めています。
そのスーパーマンぶりで、
クールで銭稼ぎの人救いをしますが、
唯一「おひさ」にだけ心を打たれます。
唯一杢べいだけは佐平次は敗北します。
それを受けてのラストの逃走もこの映画の締めくくりとして見事です。

彼の手のひらの江戸の庶民も侍も、
いつもの世の中の人模様です。
それを相手にニヒルを演じる彼は、繰り返しますが、
川島雄三監督そのものです。


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Posted by いもたつ at 08:46│Comments(0)芋日記
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