2022年04月10日
【3月 大歌舞伎】信州川中島合戦/石川五右衛門

信州川中島合戦もワンシチュエーションで、じっくりと見せてくれます。
近江源氏先陣館~盛網陣屋~同様に当時の武士の生き様、価値観、美意識が堪能できます。
現代人とはかくも違うモノか、個は大きなるもの(家)のための者ということを疑わずに生きていました。
だから死生観が全く異なります。
命を懸けること、この命をどのように使うかが物語を紐解く鍵でもあります。
また死を覚悟した者は劣勢に立つ者なのですが、それに敵対する大いなる者はその覚悟を受け入れます。受け入れるとは鮮やかな死にはそれに報いなければならないのですが、その立場で苦悩するのです。
今よりも“~~であらねばならぬ”“~~すべきである”という縛りが強く大きかったことが窺えますが、だからこそそれを背負うことで自分の生を活かそうとしていた。そんな古き時代の美を感じました。
石川五右衛門はまさにエンターテインメントでした。
これでもかと、観客を喜ばせます。
定番の台詞、衣装や舞台装置、そして脚本も。
初めてでも決めポーズとその台詞は日本人なら染みついています。
今も昔(江戸時代頃)も、なかなか歌舞伎観劇は出来なかったでしょうけれど、皆がその決めを知っているということで、それも歌舞伎の凄さです。
今も昔もと言いましたが、今の方がもちろん歌舞伎観劇ができます。良い時代に生きています。
2022年04月09日
【3月国立劇場 歌舞伎】近江源氏先陣館~盛網陣屋~

歌舞伎は、完成度が高いことを痛感です。
そしてこの話、家族を信じ、個を消して強かに目的をやり遂げる、その執念というか、やるべきことを成すことに妥協はしない、もちろん戦時であるがゆえにその選択なのですが、鮮やかな策略で、そしてそれを遂行しています。
まず、佐々木二人は兄弟でお互いの敵方の軍師、鎌倉方(徳川方)と京方(豊臣方)に別れます。これはお家存続のためで、よくあったことらしいですが、ここからして、忠誠を尽くす武士道を通すのと、お家の存続の大命題を適えます。
そのためには、もちろんどちらかの兄弟とその家族の死が必然になるわけですが、それを仕方なくではなく、それをどちらかが犠牲になることは厭うことではないとしいます。
物語は弟軍師の幼子が、兄軍師の元で人質になったところから始まります。
幼子が人質になると、それを助けることが当たり前だし人情です。それを逆手に取る弟。でもこの戦略は、それをすることにより、佐々木家に何をもたらすかの意義が兄に通じなければ元の木阿弥ですが、幼子を死に至らす弟の計略は兄を動かすことが絶対というのが前提で、兄はもちろんその意を汲みます。
武士の務めも絶対です、でも隙はあります。でもその隙とは13歳の子の切腹でしかこじ開けられません。けれど、それを父は要求し、子もそれに応えるのです。なんという意志の疎通でしょう。
それをやり遂げます。
物語自体も壮絶で見どころ満点ですが、それに応えるのが歌舞伎役者です。
そして衣装やセットもです。
娯楽作品が見事に昇華されていました。
2022年04月08日
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2022年04月05日
苗床はあと一回

もう一度トラクターを入れれば、苗場は手作業になります。
トラクターは外畑の土作りに使います。
追伸
4/5は「清明」です。二十四節気更新しました。
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干し芋のタツマ
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清明