2016年05月30日
地下鉄のザジ 1960仏 ルイ・マル

田舎からパリに出てきた子供のザジ、叔父さんに預けられます。
その叔父さんはじめ怪しげな大人達とザジがパリ中を鬼ごっこするお話、
ドタバタコメディです。
表面上はハチャメチャ、これでもかっていう位、大人達がザジに振り回されます。
けれど、その奥は結構辛辣なメッセージが込められています。
まず、地下鉄に乗りたかったザジですが、地下鉄はスト中、最後の最後にザジは地下鉄にのるのですが、疲れ果てて眠っています。
戦争や大人の色恋や禁忌や外国批判や警察が正義でない等々、結構表沙汰にしにくい事をオブラートに包んでいます。
ザジが大人を振り回しているのですが、大きな視点では大人の都合が優先されて、ザジはパリをぐるぐると走り回っているように見えます。
ちょっと理屈っぽくなりましたが、そんなことはおいて置いて、楽しい映画です。